自己肯定感を高めようとするほど苦しくなる理由|職場・人間関係で悩む人へ

 

一人で色々考える海を見ている男性

「自己肯定感を高めよう」としている人ほど、実は自分を傷つけている

「自己肯定感を高めれば、人生はうまくいく」

本屋に行けばこの手の本が並んでいて、SNSでも自己啓発アカウントが毎日のように発信しています。私もかつて、そのメッセージを信じていたひとりです。

でも、あるとき気づいてしまいました。

自己肯定感を高めようとする行為そのものが、自分をじわじわと苦しめていたということに。

これは、職場の人間関係に何度も傷つき、転職を繰り返してきた私自身の体験談です。同じように感じている方に、少しでも届けばと思い書きました。

私がやってみたこと——「自分を愛する」ための実践

「自分を愛するようになれば幸せになれる」という本を読んで、いくつかのことを試しました。

  • 自分の気持ちをできるだけ優先するようにした
  • 「自分は愛されています」「自分は大切にされます」と毎日唱えるアファメーションを試した
  • ネガティブな感情が出てきたら、ポジティブに言い換えようとした

職場での理不尽な扱い、人間関係のつらさ。そういったものを「自己肯定感が低いせいだ」と解釈して、とにかく内側を変えようとしていました。

でも正直なところ、「自分を愛する」って具体的に何をすることなのか、ずっとよくわかりませんでした。アファメーションを唱えても、職場での状況は何も変わりませんでした。

うまくいかないとき、あなたはどう考えましたか?

自己肯定感を高めようと努力しているのに、うまくいかないことがある。そのとき、こんなふうに考えませんでしたか?

「うまくいかないのは、まだ自己肯定感が低いからだ」
「もっと自己肯定感を高めなければ」
「高められない自分はやっぱりダメなんだ」

私はそう思っていました。

ここで少し立ち止まって考えてほしいのですが——これって、結局また自分を責めていませんか?

「自分を楽にするため」に始めたはずの自己肯定感の取り組みが、いつの間にか「自分を責める新しい軸」になってしまっている。そのループに気づいたとき、私はゾッとしました。

職場でうまくいかないのは、本当に「自己肯定感のせい」なのか

「自己肯定感が低いから職場でうまくいかない」「自己肯定感が低いから人に大切にされない」——この考え方、本当に正しいのでしょうか。

職場で理不尽な扱いを受けたり、人間関係でひどい目に遭ったりするのは、あなたの内面の問題なのでしょうか。

私はそうは思いません。上司のパワハラ、サービス残業、有給を取らせない会社。これらはあなたの自己肯定感とは無関係に存在する、外側の問題です。それなのに「自己肯定感が低い自分のせい」と内側に原因を求め続けることは、知らないうちに「会社や環境を免罪する」ことにもなってしまいます。

自己肯定感ブームは一見「自分を大切にしようね」という優しい顔をしています。でもその裏側に、「うまくいかない原因はあなたの内側にある」というメッセージをこっそり含んでいる。これは新しい形の自己責任論ではないかと、私は思うようになりました。

そもそも、なぜ自己肯定感が低くなったのか

自己肯定感が低くなったのには、理由があります。

生まれてから今この瞬間まで、あなたが経験してきた人生がそうさせたのです。否定された経験、大切にされなかった記憶、理不尽に傷つけられた出来事。そういった境遇がそうさせたというだけのことで、あなたの欠陥ではありません。

それなのに、「自己肯定感が低くなった自分はダメだ」とまた評価してしまうのは、二重に自分を傷つけることになります。

そうなったには理由がある。もう忘れてしまっているかもしれないけど、自分の心の奥深くには、自分の言い分がちゃんとあります。それの言い分が、良い、悪い、正しい、正しくないに関わらず、しっかり聞い受け止めてあげてください。

私が気づいた「本当に楽になれる」考え方

自己肯定感を「高める」のではなく、今の自分をそのまま「認める」ことが大事だと気づきました。

感情に蓋をしないで、ただ「そうだよね」と言ってあげる

職場でひどい扱いを受けて怒りを感じるなら、その怒りはごく自然な感情です。「こんなことで怒ってはいけない」「自己肯定感が高い人はこんな感情を持たない」と打ち消そうとするのではなく、「そりゃ怒るよね、それだけのことをされたんだから」とただ認めてあげること。

自己肯定感が低いと感じるなら、「そういう人生を送ってきたんだから、そう思っちゃうよね」とそのまま受け入れてあげること。

これは「諦め」ではありません。自分の経緯を責めずに、事実としてただ受け取る、ということです。

うまくいかないことは、誰のせいでもないこともある

うまくいかないことがあっても、それが必ずしも自己肯定感のせいではありません。タイミング、環境、相手の問題、運。様々な要因が絡み合っています。

「うまくいかない=自分の内側に問題がある」という図式を手放すだけで、ずいぶん楽になれます。

どこにも「ダメな自分」を置く必要はない

自己肯定感が低くなった自分もダメじゃない。うまくいかないことがある自分もダメじゃない。自己肯定感をうまく高められない自分もダメじゃない。

どこにも「ダメな自分」を置く必要が、そもそもないんです。

自己肯定感より先に、自分の「経緯」を責めるのをやめてみて

「自己肯定感を高めなければ」と頑張っている人ほど、実はすでに十分がんばっています。

職場でつらい思いをして、人間関係で傷ついて、それでも何とかしようと本を読んで、アファメーションを唱えて。そこまでやっている人が、ダメなはずがない。

自己肯定感を「高める」ことより先に、今まで生きてきた自分の経緯をそのまま認めてあげることのほうが、ずっと大切だと私は思っています。

もし今、自己肯定感を高めようとして逆に苦しくなっているなら、一度その努力を手放してみてください。「高められない自分がダメ」なのではなく、そもそもそのループ自体が、あなたを苦しめる仕組みだったのかもしれません。

この記事が、同じように感じている誰かの「そうだよね」になれたら嬉しいです。

コメント

このブログの人気の投稿

労基申告で有給・残業代・休業手当を全額取り戻した結果報告|泣き寝入りしないために

転職先で感じた違和感|知り合いの会社だから安心と思ったのに

労基に申告した体験談|相談ではなく申告と言わないといけない理由と準備したもの