「退職する人にはあげられない」は違法|退職時に有給消化を拒否された話
「有給は1年勤務することを見越してあげるものだから、退職する人には消化させられない」
これ、違法です。
事務スタッフからそう言われたとき、私は「しっかりした根拠があるのだろう」と思い、おかしいと感じながらも有給を消化せずに退職しました。でもそれは間違いでした。あのまま知らなければ、30万弱のお金が水の泡になるところでした。
10年勤めた病院を辞めることにした
ちょうどコロナが広まり始めた頃、病院はピリピリした雰囲気に包まれ慌ただしくなっていました。仕事のストレスが限界に達した私は、10年勤めた病院を辞めることを決めました。
3月に「5月に退職したい」と伝え、4月に付与される有給20日も消化したいと相談しました。するとこう言われました。
「有給は1年勤務することを見越してあげるものだから、4月付与分は消化させられない」
事務スタッフが言っていることだから根拠があるのだろうと思い、私はそのまま有給を消化せずに退職しました。
後日、退職したスタッフからの連絡で気づいた
退職後、私の後に退職を決めた別のスタッフから連絡が来ました。「新規付与分の有給消化できましたか?」と聞かれ、消化させてもらえなかったと伝えると、「それ、違法なんですよね」と言われました。
やっぱりおかしかったんだと思い、労基に相談しました。答えははっきりしていました。有給付与日に在籍していた場合、有給は20日もらうことができ、消化することができる。退職するかどうかは関係ありません。
そもそも有給は、以下の2つの条件を満たした場合に付与されます。
- 入社から6ヶ月以上継続勤務していること
- 契約上の出勤日のうち8割以上出勤していること
2年目以降も、前年度の出勤率が8割以上であれば継続して付与されます。つまり有給の付与は「これからも勤務し続けるかどうか」とは関係がありません。退職するかどうかに関わらず、条件を満たして付与された有給は労働者の権利として存在しているのです。
担当者ではなく本部の人事担当に相談した
ネットで調べると「もらえる」「もらえない」の両方の意見が見られ、混乱しました。でも労基に相談したことではっきりした結論が出ました。
私は担当した事務スタッフに直接話をすると揉めてしまうと判断し、本部の人事担当・有給処理に詳しい方に連絡して事情を説明しました。するとやはり、事務スタッフの言っていた内容は間違いで、本来であれば新規付与の20日分も消化して退職できたということが確認できました。
本部の方に間に入ってもらい検討してもらったところ、担当事務スタッフとの間で「言った言わない」の揉め事にはなりましたが、最終的に20日分の有給を買い取ってもらうことができました。
退職時の有給買取りは合法
ひとつ補足しておくと、在籍中の有給買取りは原則として法律で禁止されています。しかし退職時に限っては、有給の買取りが認められています。
今回はこの制度を活用する形で解決できました。
わからないことは、まず専門家に相談を
あのまま知らずに終わっていたら、30万弱のお金が消えていました。
ネットの情報は「もらえる」「もらえない」が混在していて、素人には判断できないこともあります。でも労基に相談すれば、法律に基づいた明確な答えをもらえます。
わからないことがあったら、適当な情報に惑わされる前に、まず専門家に相談すること。
そして、会社の担当者が言っていることが必ずしも正しいとは限りません。「事務スタッフが言っているから正しいだろう」と思い込まず、自分で確認する習慣が大切です。
あなたの権利は、あなた自身が守れます。
半年で付与されるはずの有給を「3年後から」と拒否された衝撃の体験談。
「相談したい」では終わってしまう。「申告します」の一言と、持参した証拠について。

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