面談で「前残業代は払わない」と言われた会社に就職した結果|直感を信じなかった私の失敗談
でも私は一度、その「いいかも」という感覚に完全に騙されました。
いや、正確に言うと。違和感に気づいていたのに、目を瞑って入社してしまったのです。
面談でいきなり言われた衝撃の一言
その会社の面談は、とても和やかな雰囲気でした。対応してくれたスタッフも主任さんも感じが良く、「この人たちと働けるなら楽しそうだな」と思ったのを覚えています。
私は医療系の仕事をしています。医療の現場では、9時診療開始であれば9時に出勤することはあり得ません。診療前の準備があるからです。器具の準備、患者さんのカルテ確認、環境整備……最低でも15〜20分前には動き始めないと間に合わない。これは医療の現場では当たり前のことです。
その面談の中で、主任さんがさらっとこう言いました。
「前残業代は払わないんですよね」
……え?
思わず固まりました。でもその場の空気は和やかなまま。まるで当然のことを言うように、サラッと。
これ、違法です。労働した時間に対して賃金を払わないのは、労働基準法違反です。しかも面談という公式の場で堂々と言ってしまうあたり、会社として「それが普通」だと思っている証拠でもあります。
それでも入社してしまった理由
転職活動をしていると、人間関係の悩みって本当に大きいんですよね。条件が良くても人間関係がひどくて辞めた経験がある人は、次こそは人間関係を重視したいと思うはず。私もそうでした。
面談で感じた「この人たちは良さそう」という印象が、違法発言への違和感を上回ってしまった。「多少のことには目を瞑っても、人間関係が良ければ働きやすいんじゃないか」と自分に言い聞かせて、入社を決めてしまったのです。
今思えば、これが完全な間違いでした。
「ホワイト企業を目指す」と言っていた院長
面談では院長も出てきて、スライドを使いながら会社の理念を説明してくれました。その中に「ホワイト企業を目指す」という言葉があったのを、今でも鮮明に覚えています。
でも同じ面談の場で、主任は「前残業代は払わない」と言っている。
院長の理念と、現場の実態が、面談の時点でもう乖離していたのです。人事や管理職が労働基準法を把握していない。もしくは把握していても「これくらいいいだろう」と思っている。どちらにせよ、組織としての危機管理のなさを感じました。
蓋を開けたら、職場の実態は
実際に働き始めると、予想通り前残業がありました。午前の診療開始20分前から準備、午後の診療も15分前には戻って準備。その時間はもちろん無給です。
さらに残業代の計算も問題がありました。本来、残業代は1分単位で記録し、月に30分未満なら切り捨て、30分以上なら1時間分の残業代を支払うというのが法律で定められています。こういったルールが全く機能していませんでした。
そして人間関係。面談で「良さそう」と感じたのは表面だけでした。
ある日、診療後にパワハラ気質のスタッフと主任が仕事の進め方について大きなトラブルになりました。院長はそれを見て見ぬ振り。そして翌日、院長はそのパワハラスタッフと二人でタクシーに乗ってランチに行ったのです。
問題を指摘した主任ではなく、問題を起こしたスタッフを特別扱いする院長。そのスタッフが原因で過去にも何人もが辞めていたと、後から聞きました。
1ヶ月で退職を決めた理由
法律違反と、機能しない人間関係への対処。この二つが重なったとき、私の中で答えが出ました。
ここで働き続ける意味はない。
契約に対していい加減な会社は、職場環境を整えることにもいい加減でした。「ホワイト企業を目指す」という言葉は、現場には届いていなかった。入社からわずか1ヶ月で退職を決めました。
面談での違和感は、絶対に無視しないで
この経験から、強く思うことがあります。
面談で法律違反のような発言が出たら、どんなに魅力的な職場でも入社しないほうがいい。
法律違反を平気でしている会社は、他の部分でも必ずいい加減です。契約を軽く見る会社は、人間関係のトラブルも軽く見ます。表面上の雰囲気の良さに騙されてはいけない。
そして、面談でちょっとでも感じた違和感。その直感は、かなりの確率で正しいです。
私は違和感に気づいていたのに、目を瞑って入社してしまいました。でも結局、その違和感は現実になりました。
自分が感じた直感に、もっと正直になれば良かった。
転職活動中の方へ。条件や雰囲気だけで判断せず、面談での一言一言をしっかり受け止めてほしいと思います。あなたの直感は、きっと嘘をつきません。
違法な職場での体験談。雇用契約書に書いてあるのに有給を取らせてもらえなかった実録です。

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